ワインとコラボ [演奏会]
また、あっという間に日があいてしまいました。
色々起こって走り回っていましたが、明日は題にあるようにワインとチェンバロ音楽のコラボをやります。
バロック音楽って(ばかりでなく)世代が前なので、親しみが湧きにくいかもしれません。そこで、さまざまな角度から多角的に楽しんでもらおうと企画するんですが、今回はワインと。
私はワインよりもビ-ルが好きなんですけれど、宮廷ではやはりワインが似合う。そこで、ワインアドヴァイザーの方のお話と、彼の選んだよりすぐりのワインを数本試飲していただきながら、チェンバロ音楽を聴くっていう催しです。
楽器はチェンバロ2台使って、デュオを組んでいる人と一緒にソロや2台のチェンバロの曲を演奏。私は・・・・飲みながらでも弾ける練習をしようと思いましたけど、無理(お酒は指先の神経をマヒさせる~)なんで、香りをかいでも冷静に弾ける練習をしています(うそ)。
明日なんですが、自分が一番楽しみにしている感じです。これで私もワインが少しわかるでしょうか
この催しに娘が撮って送ってくれた写真です。
湿度は大敵 [演奏会]
昨日は、少々自分の家から遠方でのコンサートがありました。
前回にのせたモンドンヴィルなどを演奏しましたが、アンサンブルの編成は、フラウト・トラヴェルソ、バロックヴァイオリン、ヴィオラ・ダ・ガンバ、クラヴサン(チェンバロのフランス名)の4名。
クラヴサンは会場にあるものを使用。あると言っても個人のお宅、それも産婦人科医の持っている建物にサロンがあり、そこにはスタインウェイのピアノと、フレミッシュの2段鍵盤チェンバロがある。それに加え、2階にはヴェゼンドルファーのピアノもあった・・・すごい・・・。
ただ、普段はほとんどこのチェンバロは弾かれないようで、まず、ピッチがかなり上がっていて、鍵盤の深さも不揃い、などがあり、練習の前に技術者にメンテナンスしていただいたのだけれど、大変だった様子です。
で、いよいよ当日。幾分クラヴサンも鳴ってきてタッチも心地よくなってきたものの、なんと湿度がすごいことに。
この日は弦楽器が2台とクラヴサン、湿度は50%あたりが良いのだけれど、冷房を入れると湿度も上がるという不思議な冷房装置で、低くても湿度64パーセント。徐々に湿度があがりなんと一番高い時で79%まで上がった。こうなると、楽器自体も結露し、木が膨れ、ガット弦がふやけ、大変。演奏にもかなり支障が出てくる。クラヴサンの鍵盤もじとっとするし、ヴァイオリンは運指の滑りがわるくなり、微妙に音程が難しくなる。ガンバは調弦もままならなくなってくる・・・・という事態の中、そこは名手(他の3人ね)が揃っていて、何とか無事演奏会も終了。
小雨降る外の方が、湿度が低いのではないかと思うほどだった。あの冷房は何なのだろうか?それにしても不思議。
これで、個人のお宅です・・・本当にすごい・・・でも冷房装置直したほうがよさそうですね。シャンデリアもすごい
パリ・カルテット [演奏会]
今週末に行われる演奏会のテーマは「パリ・カルテット」。
これはテレマンが作曲した全6曲からなる作品名です。この作品は、テレマンに感銘を受けたフランスの名手たちが1737年に彼をパリに招待しました。名手とはフルートのブラヴェ、ヴァイオリンのギニョン、ガンバのフォルクレです。パリでの数カ月にわたる滞在中に、テレマンは新しい四重奏曲「パリ・カルテット」を作り、彼らに捧げたそうです。
この作品は、上記の名手の楽器3つと通奏低音(チェンバロ)から出来ていますが、どれもすばらしいもの
今回のこのコンサートはこの四重奏を軸に、そこにまつわる作曲家や作品をちりばめての構成で、練習していても楽しいものです。- アーティスト: レオンハルト(グスタフ),テレマン,クイケン(ビーラント),クイケン(シギスヴァルト),クイケン(バルトルド)
- 出版社/メーカー: ソニーレコード
- 発売日: 1997/12/12
- メディア: CD
演奏会はここをご覧ください。http://www2u.biglobe.ne.jp/~zammai/JTconcert.html
さて、昨日は久しぶりの友人から連絡が入り、近くの居酒屋さんでちょっと会いました。その時に最後に食べたデザートがこんな容器に入ってました。
ちょっと手ぶれですみませんが、ドライアイスが忍ばせてある、杏仁豆腐でした
フラウト・トラヴェルソ [演奏会]
って、私のコンサート情報には良く登場する楽器ですけれど。
横吹きのフルートという意味の楽器で、現在の金属でできたフルートの昔の形で、呼び名です。
なぜ、わざわざ「横吹き」というかと言いますと、最初フルートとは息を入れて音を出す長い管上の楽器は全部フルートと言っていて、縦笛のことを指していたんです。今で言うリコーダーのことです。
これと区別するために「横吹きのフルート=フラウト・トラヴェルソ」と呼ぶようになり、それが、短くなってフラウト=フルートとなったわけです。当時は木で作られ、ただの穴が6個あいているだけでした。それが、バロック時代に入ると、フランスの制作家が中を円錐状に削るという技術と、さらにもう一つ穴をあけ、そこにキーをつけあけたり閉めたりできるようにすることによって、音程の安定した楽器を作りだすことになりました。
そのような楽器のためには、多くのすばらしい楽曲が作られるようにもなり、バロック時代のフランスはフラウト・トラヴェルソの名曲が多く残されています。この楽器はアルプスを越えて、イタリアに入り、リコーダーにはない、曇った、ニュアンスの多く出しやすいこの楽器のために後期のバロックそして、その後のロココ時代には作曲家は、やはりすばらしい楽曲を残すようになりました。
古典派に入ると、さらに色彩豊かな、ヴィルテォーゾな音を出すためにも、多くのキーが付け加えられ、現代に近づくと、金属製になってきて、今のような、管の上をすっぽりと多くのキーとそれを動かす装置で埋め尽くされた「フルート」に変身してきました。
そうする事によって、様々な音程に対応ができる様になった反面、不自由な中で作り出す、音色の違い、音程の不ぞろいさ、出しやすい音とそうでない音との正確の違い・・・など、自然な音色が失われたともいえます。
そのような、不自由ながら、味のある「フラウト・トラヴェルソ」の隠れた名曲を、フィンランドの奏者:ヤリ・プファッカ氏と一緒に演奏するコンサートを行う予定です。
場所は池袋と秋田。
曲目はイタリア限定です。チェンバロソロもその中に入れました。普段演奏される機会の少ない「ツィポーリ」の作品。後期のイタリア鍵盤作品は一人を除いては、あまり独創的ではありませんが、愛すべき小曲はごろごろと残されています。その中から選んでみました。
上で触れた「一人を除いては・・・」のひとりは、誰でしょうか?
D.スカルラッティです
そこら辺はおいておいて、以下、コンサートの詳細を載せておきます。興味をお持ちの方、どうぞお足を運んでくださいませ。
◆ヤリ・ブファッカ&加久間朋子デュオVol.2 イタリアバロックとロココの魅力
~フラウト・トラヴェルソとチェンバロの名曲集を集めて~
主催 古楽研究会 Origo et Practica
※東京/中丸町コンサート その10
【日時】 5月16日(金)7:00p.m.~
【会場】 古楽研究会SpacelF (東京都板橋区中丸町10-1古楽研究会ビル)
【プログラム】
G.サンマルティーニ フルートと通奏低音のためのソナタ 作品2-10 イ短調
R.ヴァレンティーニ フルートと通奏低音のためのソナタ12-5 作品ホ短調
G.A.パガネッリ フルートとバスのためのソナタ 第4番 ト長調
P.ロカテッリ フルートと通奏低音のためのソナタ作品2-7 イ長調
G.サルティ チェンバロとフルートによるソナタ 第2番 ト長調
D.ツィポーリ チェンバロのための組曲 第2番卜短調
【出演者】
チェンバロ 加久間朋子(古楽研究会・代表)
フラウト・トラヴェヴェルソ ヤリ・プファッカ
<ヤリ・プファッカ プロフィール>
フィンランドのフラウトトラヴェルソおよびリコーダー奏者。
シベリウス・アカデミー、オランダのユトレヒト音発院で学ぶ。
「シックス・フロア・アンサンプル」「シベリウス・アカデミー・バロック・アンサンブル」等のメンバー。現在シペリウス・アカデミーなど、フィンランドの音楽院で講師を務める。02年、桐朋学園大学にてレクチヤー、01年からほぼ毎年来日し、古楽研究会にてレッスン、レタチヤーやコンサートを行っている。
【入場料】 3,000円 当日3,500円
【予約・問い合わせ】
古楽研究会03-3530-6224 mail:origoetp@rk2.so-net.ne.jp
想楽舎03-3530-7280 mail:sougakus@rk2.so-net.ne.jp
※秋田コンサート、
【日時】 5月18日(日)1.30p.m.~
【会場】 アトリオン4Fミニコンサートホール(秋田市中通2-3-8)
電話018-836-7803
【入場料】 2,500円 当日3,000円
【予約・問い合わせ】 080-3146-8577(高山PTC)090-2992・-9694畠山(PTC)
チケット取扱店ヤマハ秋田店、カワイ楽器ほか
http://www.sougakusha.com/tokusyu/index.html
新CDの情報とか [演奏会]
新CDの情報見つけました。興味ある方はご覧ください。
http://www.hmv.co.jp/news/article/801210083
最近、忙しくて楽器に向うか、PCに向っての事務仕事が多かったので、体がばきばきに。
今日は時間を見つけ、テニススクールへ行った。
寒かったけれど、3人でのレッスンだったんで、いっぱい打てて、すっかり血の巡りが良くなった感じです。
血行って大事ですね。
帰ってから、集中して練習が出来たので良かった!!
お知らせ [演奏会]
今年も
私の属するアンサンブル・ユニット「音楽三昧」のコンサートがもうすぐ開催されます!
場所も例年通り つくばの「ノバ・ホール」ホワイエ(2月8日) と東京の「オペラシティ・リサイタル・ホール」(2月9日)です。
今年の演目はドビュッシーとラヴェル
2人のフランス近代 象徴主義、印象派のドビュッシーと、彼の影響を受けつつ、精緻で独特な新古典派作風を持ったラヴェル。
それぞれのピアノ曲とオーケストラ曲を取り上げます。
詳しくはこちら
http://www2u.biglobe.ne.jp/~zammai/28_2008_Debussy_Ravel.html
2月1日には昨年録音をした「J.S.バッハ」の作品を集めたCDが2枚同時にリリースされます。
オルガン作品を集めて
チェンバロ曲を集めて
なかなか、面白いのが出来たと思ってます
練習 [演奏会]
チェンバロはピアノと似ているが(これに言及すると多くなるので割愛・・・チェンバロのほうが先輩!)、現代普及しているピアノと比較すると、個々の個性が際立っている楽器といっても良いだろう。
という訳で(すごい話が飛んでる気もするが・・・)、初対面の楽器で演奏する場合、必ず、事前のご挨拶練習が必要となる。
今日は、明日のコンサートで使用するチェンバロを練習しに、茨城県取手市まで行ってきた。
道が混んでいて、着くのに3時間以上かかってしまった。
その対面した楽器はこれ
久保田彰氏製作の楽器。
ここで、問題。この特徴ある脚から何モデルか分かりますか?以前の記事をお読みの方はきっと分かるでしょう!
これは、ちょっと無骨きみの脚から、フレミッシュと分かります。ただ、一番の特徴であるラテン語の格言が書いてありません。また、木版画による「フレミッシュ・ペーパー」も貼ってません。が、面白いものが書かれています。
これ
茨城といえば、つくば、つくばといえば山。という事で、つくば山と梅の花が描かれています。
これは、オーナーさんのリクエストによるものです。
そして、鍵盤部分です。
2段鍵盤。 最近ほとんど弾かれてない様子で、最初はなかなか鳴りが良くなかった。2時間ほど弾きこんでようやく、響きが出てきました。
楽器はやはり弾くほどに、響きに楽器自体が慣れてくるのでしょう。
もっと弾きこみたい衝動でいっぱいになりながら、帰路に着いたのでした・・・。。
無事終了&コンサート情報 [演奏会]
2回続けてお知らせした催し、無事に終了しました。
武久氏、曽根氏、両日とも熱のこもった講座、コンサートになりました。
昨日は、丸一日「チェンバロ祭り」と題した11時から5時までの5回の演奏会、と楽器見学の会を行い、こちらもおかげ様で盛会となり、安堵しました。
心配した、会場の響きもなかなか良い具合でした。
昨日演奏してくださった演奏家は5名。一日で、多彩な奏者、楽器、作品を聴くというのも、大変面白かった。
それぞれの奏者の持ち味が出ていて、主催者側であるのを忘れて楽しんでしまう時間も多くあり、頭の切り替えにも苦労するほどでした。
出演者、演奏曲目はこちらをご覧ください。http://www.origoetp.gr.jp/event_topics/20071123detail/topic_20071123detail.html#001
というわけで、裏方に徹した数日でしたが、12月に入ると自分の関係するコンサートが多く開催されますので、まとめてアップしておきます。
■2007年12月2日(日)2:00pm開演 戸頭医院サロン
★バロック・コンサート in 戸頭http://www.togashira.com/concert/
田中潤一:フラウト・トラヴェルソ、福沢宏:ヴィオラ・ダ・ガンバ、加久間朋子:チェンバロ
《曲目》
ルクレール:トリオ組曲 ニ長調
D.スカルラッティ:チェンバロ・ソナタ 二短調K.213、イ長調K.113
J.S.バッハ:フルート・ソナタ ホ短調 BWV1034
M.マレ:ヴィオール組曲
オトテール・ル・ロマン:デュオ ロ短調
J.P.ラモー:クラヴサン・コンセール 第5番
会費 \3000 ペア\5000 学生\1500 妊婦無料
お問合せ・ご予約:斉藤医院 サロンコンサート友の会 TEL 0297-78-3181(9:00-18:00) FAX 0297-78-3180
◆クリスマスコンサート~サロンで聴く宮廷音楽~
【日時】 12月16日(日)2:00p.m.
【会場】 STUDIO HERMITAGE(東京・下井草) http://st-hermitage.com/salon.html
【出演】 柿原順子(リコーダー)加久間朋子(チェンバロ)
【曲目】J .S.バッハパストラーレ アリオーゾ
リコーダーとチェンバロのためのソナタへ長調
マルチェルロ シャコンヌ F.クープラン 恋のうぐいす
グノー アベマリア クリスマスキャロルほか
【入場料】全席自由3000円 (お茶付)50席
【問い合わせ】 フェリチタ080-2050-1604
■2台のチェンバロによる響宴 on Xmas Eve
【日時】 12月24日(月・振り替え休日) 13:30開場 14:00開演
【会場】 古楽研究会 Space 1F http://www.sougakusha.com/space1f/index.html
【演奏】 チェンバロ・デュオ< レ・キャトル・マン Les quatore Mains >
加久間朋子、梶山希代
【曲目】 J.C.バッハ ソナタト長調 L.ボッケリーニ 四重奏曲 第4番イ長調
G.ル・ルー 2台のクラヴサンの為の組曲
W.F.バッハ 2台のチェンバロの為のコンチェルトヘ長調
J.S.バッハ 2台のチェンバロの為のコンチェルト ハ短調
【入場料】前売り 3000円 当日 3500円
【予約・問合せ】 古楽研究会 03-3530-6224
http://www.origoetp.gr.jp/event_topics/topic_ConcertoGuide20071104-2.html
曽根さん [演奏会]
私が始めて彼女にあったのは、私が大学生、彼女は高校生だった。
彼女はしぼったスポンジが水をす~いと吸い込むように、あっという間にチェンバロ奏法を会得していったように感じる。
彼女とは、曽根麻矢子さん。
あっという間に有名になり、外見の可憐さに最初は振り回されてしまうかと、いらぬ心配もしたもんだが、会うたびに強くなっていく。
最近発売された新CD「平均律(J.S.BACH)」も特選に選ばれ、彼女の快進撃は続く。
その彼女が、古巣の古楽研究会で演奏する。1階を新しく改装したスペースでである。
数日前にやっと完成したスペース
わずか50席ほどのこの空間も、まだ残席があります。興味のある方はどうぞお越しになりませんか!
詳細は以下、彼女の演奏会以外の催しも、まだ、残席あります。
http://www.origoetp.gr.jp/event_topics/20071123detail/topic_20071123detail.html#001
ヴッパータール交響楽団 [演奏会]
この間の日曜日、つくばまで事情があって、ノバホールで行われるコンサートにいってきた。
私は普段、バロック音楽をやっているので、その対極にあるようなオーケストラの演奏会はほとんど行かない。というか、行く時間が無い。
今回のこのオーケストラはドイツから来た。
実は私の年上のいとこがこのオケのメンバーで、日本最後のコンサートだったので、荷物運びの意味もあって・・・の演奏会の聴衆となったわけである。
指揮者は日本人 上岡敏之氏
曲目はR.シュトラウス:交響詩「ドン・ファン」Op.20,
モーツァルト:ピアノ交響曲第21番
ベートヴェン:交響曲「運命」
ピアノは指揮者本人の演奏という面白い演目。
僭越ながら、感想を簡単に。
大変エキサイティングな演奏会であった。強弱の対比がすごい、こんなピアニッシモは団員さん達には大変だろうなと思うほど。でも、オーケストラ全員が、しっかり、指揮者の意図を把握して演奏しているように見え、大変好感が持てた。
指揮者、オーケストラのコンタクトがうまくいっている演奏は聴いていて気持ちが良い。
終演後、いとこを車に乗せて、岐路についているときに色んな話を聞いたけれど、面白かった。
その中から・・・ひとつ。
この来日に合わせて、このオケと指揮者での演奏ののCDが2枚発売された。一つはチャイコフスキーの「悲壮」、ブルックナーの交響曲第7番。
このブルックナーについて裏話・・・。
このCDの録音時間は91分。出ているCDの中で一番演奏時間が長いそうである。
一番早い指揮者によるCDは35分も短いらしい。
で、今回の来日では、武蔵野文化会館、オペラシティー、サントリー、など数箇所で演奏会をあったのだが、ブルックナーが演奏曲目にあった会場もあり、そこでの演奏時間は、そのCD91分よりも3分も長い94分だったそうだ。
その後、管楽器奏者が「殺す気か~」って怒っていたらしいです。
でも、この上岡氏の指揮ぶりは、アクションも大きく、見ていても楽しめる(でも、ちょっと気持ち悪いとこもある!?)ものでした。
この花は、いとこがもらったものを飾りました。