新潟、上越でのコンサート [演奏会]
10月6日7日と新潟に行き、コンサートを行ってきました。
両日ともプライヴェートなコンサートであったため、広くはお知らせしませんでしたが、少し報告を。
もともとは7日に、個人宅で2台のチェンバロによるデュオコンサートのみの予定でした。
が、この方のご友人が近くに個人で「美術館」を開設しました。その為、その開館をお祝いしてのサプライズコンサートを企てました。
最初は、そーっと楽器を運びいれ、閉館時間の5時になったら、調律をして、6時から1時間ほどの突撃コンサートの予定をしていましたが、東京方面から楽器を載せた車で開館に到着すると、3時で閉館し、すでに展示物は真ん中から脇に寄せられ、お客様の椅子の用意もされていました。
その為、楽器を運び入れてからゆっくりと用意をし、お客様をお迎えしての、落ち着いたコンサートの開催となりました。チェンバロ奏者2人で順番に1台のチェンバロを演奏。
演奏曲は初期のチェンバロ作品と、後期のものを交互に演奏するというプログラム。
大変、面白かった様子で、これから定期的に、広く公開の演奏会を開催したい、との館長氏の言葉に演奏者としてもうれしく、次回の演奏会開催に向けて、早くも、相談が始まりそうです。
演奏会ばかりでなく、この美術館もなかなか素敵で、上越市方面にお出かけの際は是非訪れたら良いと思います。ゆっくり出来るコーヒーの飲めるスペースからは、きれいな落ち着いた風景が見れます。
また、建物の裏手は広い田んぼが広がっていて、そとにそこを眺めるデッキもあります。
この美術館の名称は「樹下美術館」
詳しくは以下のホームページをごらん下さい。常設されている、この地の芸術家の作品の説明もあります。
http://www.juca.jp/
スカルラッティ音楽祭最終回 [演奏会]
以前お知らせした「スカルラッティ音楽祭」。
開催されてほぼ一ヶ月たった8月4日(土)に最終回を迎えます。
この日に登場するのは、D.スカルラッティと同郷ナポリ出身のチェンバロ奏者エンリコ・バイアーノ(Enriko Baiano)氏。
先週の金曜日に来日し、私の所属する「古楽研究会 Origo et Practica」で、3日間レクチャーコンサートとチェンバロのマスタークラスレッスン、チェンバロ情報の交換会など行い、そのバイタリティとユーモア、表現力の大きさに舌を巻きました。
彼は演奏に対してこう語りました。
「私の演奏は、表現の多彩さ、オーバーさから、好かれたり嫌われたりします。でも、演奏での表現者として、そのリスクは十分承知している。人を感動させる演奏をしたいのです」
話は脱線しますが、彼に「ナポリ人気質を、教えてください」と聞くと
「陽気で、親切でオーバー、でも、時間にルーズ。コンサート開始が30分遅れる事は良くあります」
「でも、私自身は時間は守ります。ルーズなのは困る」と言っていました。
この音楽祭には、ナポリの方が数人、みえましたが、主催者の方は、時間に関してナポリタン(ナポリ人)の方もいたそうで、苦労された様子です。
イタリアも北と南では気質がまったく違うようで、どうも、北のほうとは馬が合わないようなニュアンスの話がちらほら・・・ 私自身はローマから南は行ったことがないので、是非行きたいと感じた、大変楽しい、交流の数日でした。
とはいえ、明日も教室に練習に見える予定。その次の4日がコンサート当日です。
まだ、幾分、コンサートチケットは購入可能です。
だまされたと思って足を運んでみませんか! 情熱的なチェンバロ音楽がそこにあるはずです。
場所は東京にあるイタリア文化会館。http://music.geocities.jp/scarlatti2007/
ペンだこ [演奏会]
私は某アンサンブル・ユニットに入って活動もしている。
このグループは5人で活動しているのだが、チェンバロ以外に、ハープ、笛(フルート、リコーダーなど)、ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ、ヴィオラ・ダ・ガンバ、コントラバスを使用して演奏する。
人数と楽器の数があいませんね。
そうです、一人が複数の楽器を演奏するのです。
こんな、変則的なアンサンブルになったのも、訳があります。
それを説明すると長くなるのでしませんが。
早い話が、楽曲に合わせて、持ち替えるんです。で、そのやり方で様々な表現を可能にするために、メンバーの一人が編曲をするのですが、このグループも活動を始めて早25年以上たつので、編曲の腕前もすごいものとなってきている。
で、次回の演目もほぼ決まり、練習日も決まり、編曲の終了したものから、送られてくるのだが、手にしてからが大変。
こんなのです
自分用の楽譜を、つまりパート譜を作成するのだ。
楽譜が譜めくりしやすいよう考えながら書いていく。これをすると、一年に一回、大きなペンだこが出来る。
昔、良く出来たこのペンだこが、この年になっても出来るとは思わなかったし、一年に一回、ちゃんと再生させているので、このペンだこはまだまだ私の演奏活動中はついて回るのだろう。
パソコンでやったら~と言われますが、それを習得するのは私には難しい。さらに、楽器を持ち替える事からくる、変則的な楽譜つくりには対応できないだろう。
事実、バロック時代の数字つき低音を入力するのも大変。
今日もこれから、手書きの楽譜書き・・・中指の先が・・・痛い。
この楽譜が実際の音楽となるのは来年のはじめ、また、お知らせしましょう。
コンサートの中日(なかび) [演奏会]
昨日はつくばでコンサートでした。
Nホールのホワイエ・・・つまりロビーでの演奏会でした。
思い起こせばここで初めてやったのはすでに20年ほど前。
この場所の響きが魅力的で、毎年ここと東京で2回、自主公演(新作公演)を行ってます。
ホワイエを借りるという事は、当然、ホール自体も借りていて、楽屋からホール内部と通ってホワイエに向かいます。
この画像のように、台を組んで舞台を設営。
その上での演奏です。
今年もホワイエ一杯のお客様が演奏を待っていて下さって、本当に感激しました。
ホワイエの暖房は凄くうるさいので、演奏開始と共に、消させて頂いています・・・この時期本当に申し訳ないのですが、楽器演奏には耐えない音なのです。
ほんの申し訳程度ですが、ほっかいろをお配りしています。
いつも調律をお願いしているK氏。ちょっと韓流入ってる?!
うれしい事に、ブログで知り合った方が、聴きに来てくれました。
文章から想像していた方とそれほど違わず、文は顔を持っていますね。本当にありがとうございました。
今日は本当は、練習があったのですが、自主練に切り替え、家で過ごしています。
明日は同じプログラムでオペラシティ・リサイタルホールです。
演奏会お知らせ [演奏会]
メンバーの一員である「音楽三昧」という5人ユニットの年一回の新作演奏会のお知らせをします。
このユニットは古楽器を共通項として20数年前に結成しました。
最初はコントラバス無しの4人でした。演奏曲目はバロック音楽から選んでやっていましたが、クラシック音楽で、出来そうなものは、メンバーの一人の編曲で何でも演奏していくようになったのです。
レパートリーと幅広く「オーケストラ曲」から「鍵盤曲」まで。
例をあげれば、ショスタコーヴィッチの「交響曲第5番」、ムスルグスキー「展覧会の絵」、ホルスト「惑星」、ラヴェル「ピアノ協奏曲ト長調」、ドヴュッシー「ピアノのために」などなど・・・。
今回は前回にやったJ.S.バッハの鍵盤曲「平均律第1巻プレリュード」全曲、に続いてバッハ第2弾です。
演奏曲目は以下です。
トッカータとフーガ ニ短調、パストラーレ、イタリア協奏曲、フランス風序曲、ファンタジアとフーガト短調、コラール変奏曲です。
どれも、絶品。練習すればするほど、魅力が増します。難しさも増します。
付けられた和音が半端なく難しい、これは同時代の作曲家には無い事です。
バッハの奥深い魅力はこの不可解な和音にある程度あると思われます。私には・・・。
1月31日つくばノバホール・ホワイエ 19時から
2月2日初台「オペラシティ、リサイタルホール」 19時から
興味のある方、出た方は以下をご覧下さい。
http://www2u.biglobe.ne.jp/~zammai/27_2007_Bach.html
全然違う話
近くの駐車場でこんな車を発見!ちょっと感動。
支える人たち [演奏会]
演奏会には多くの方々が関わっています。
準備段階は措いておいて、当日は楽器搬入から始まり、セッティング、調律、舞台、照明・・・これらをそれぞれの裁量でやって頂けると、本当に助かるものです。
調律、楽器運搬では、韓国ずきなかや○氏が本当に良く動いてくれて信頼している。
演奏者(特に私)はあまり、照明関係はどんなものが使えるか、いかに効果的に出来るかなど、知らない事も多い。
しかしながら、かなりの会場が、打ち合わせを行う時に、どうします?と聞くのですが、良く分からない人間には難しい質問となります。
で、結局、普通の感じになってしまう。
ホールは音楽会以外にも、講演会や演劇、カラオケ大会にも使われることもあって、かなり味気ない様相をしている。そこで、宮廷で行われていたバロック関係のコンサートをやる場合、雰囲気からもお客様に何か違う空間に身をゆだねている感じになってもらいたいと良く思う。
これが、ヨーロッパのお城や教会ならばそのもので問題ないのですが。
そんな中、西東京市にある「こ○れ○ホール」のスタッフは本当にすばらしかった。
昨年のレクチャーコンサート。
大ホールの舞台の上を演奏会場にしました。リハーサルの情景ですが。
ルネサンスからバロックの音楽をハープで奏でる・・・というコンサートでは、照明、舞台さんがあるものを駆使して、特別な空間を作り上げてくれた。
ハープ4台使いました。
右からバロックハープ(トリプル弦)、ルネサンスハープ(ダブル弦)、スパニッシュハープ(クロスしているダブル弦)、青山ハープ社のアイリッシュハープ(インディアンハープ)
演奏者は西山氏と。
同じシリーズで市民革命後の宮廷ではなく、貴族の館に遊びに来てピアノフォルテとチェンバロのコンサートを聴いたという設定でやりたいのです・・・と、告げると小物までそろえてくれました。
まず、ツタの絡まる入り口をくぐって席へ
その先にはチェンバロとフォルテピアノが
(チェンバロの向こうにフォルテピアノがあります。手前の小物はスタッフが持ってきてくれたもの)
向こうの壁ぎわの照明は通常設定していないものを、ライトを持ってきて光の柱を作ってくれた。
前半と後半は違う色にまで!
感謝のコンサートでした!!
複数の鍵盤楽器のコンサートは調律も大変・・・かや○さん、ありがとう。
楽器の組み立て [演奏会]
明日の演奏会会場・・・今回は、世田谷某所にある、個人のお宅、一階は画廊をされている・・・に楽器を搬入して、設置し、練習をしてきた。
チェンバロって優雅に見えるけど、なかなか運びは大変。
雲形定規のようなジャーマン・チェンバロの足の組立てをしているところです。
ひっくり返してねじで挟んで組み立て
ねじで留めたらひっくり返して、その上にチェンバロ本体(2日目の写真の奴です)を置くのです。
今日は人手が(力持ちそうな)足らないようだったので、私がお手伝い・・・っていつもやります。
自分の楽器は自分で、運び調整して、調律して、かわいがって・・・というピアノ以外の楽器を持って歩いている人にあこがれたのも、この楽器にのめり込んだひとつの理由かもしれない。
明日はこの場所でホームコンサート。
16世紀イギリスから18世紀スペインのフラメンコ音楽まで弾くぞ~
これは何? [演奏会]
今日は某音楽大学の授業で「バッハの魅力紹介」的な講義にゲストで行き、ブランデンブルグ協奏曲第5番や管弦楽組曲2番などを演奏してきました。
10:40からの授業でのハードな曲の演奏は、夜に大体照準を合わせての音楽生活を続けていると、かなりハードです。朝8:30ごろには大学に着き、ウォーミングアップをしてからリハ、本番となるので、その前に完全に体を起こしておかねばなりませんが、今日は眠かったので、ずーっと体がいう事を聞いていない感じでした。
今日の使用チェンバロはKAWAI製でした。ちょっとカポカポして弾きにくかった。
あと、「のだめカンタービレ」の収録をしている大学でもあるそうですが(私は漫画をまだ見ていません・・・)、面白いモニュメント??があるので、今日は撮ってきました
これを生徒に見せたら、昨日見たテレビの中にありました!!って感動してたけど、変なものです。
裏方 [演奏会]
今日は近郊の公民館の地域の方のための、コンサートに呼ばれていきました。
会場は大会議室。
とにかく、響かない。
でも、実行委員の方々が、舞台の設営、イス並べ、お花、油絵等を飾ってくださる。
リハーサルも終え、控え室の和室から玄関の方をみると、なんかちらちらと明かりが。
行ってみると、ウェルカム看板が出来ていた
こんなすてきなろうそくを飾っていて、感激してしまいました。
今はそのコンサートを終えて家で、大好きなベルギービールを飲んでます。
演奏会シーズン突入 [演奏会]
10月になりました。体が持つかどうか心配な月です。
何とか乗り切らねば・・・。
さて、このブログに書いた先月29日のコンサートは無事終わりました。
それにしても、良い響きのホールでした。
ちょっと郊外にあるのが残念ですが、やる気あふれる主催者や舞台裏スタッフに頭が下がります。
ここで、取ってくれるお弁当は大変美味で、おかずの種類が豊富、野菜が多く入っていて、これが半分楽しみでもあります。これはかなり重要で、このお弁当屋さんは日曜は休み。そこで、なるべく日曜は避けよう~という話でコンサート日程も決まったりしています。ホント
今日は私の所属する古楽研究会の発表会&講座がありました。
今回の講座には音楽学者の角倉一郎氏においで頂き、バッハの鍵盤作品の足跡をたどり、メインは「ゴルトベルク変奏曲」でした。
講座内で、聞き比べにつかわれたCDはこの2つです
これはチェンバロ界の重鎮レオンハルト
で、こちらはピアノ演奏でグレングールド
コメントは書かないでおきます・・・がかなり聞き比べは面白いものだと実感しました。